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2011年11月30日水曜日

おいおい!あんたはどっちの身方なんや?!/ベトナム学生の通訳としての言動に文句あり!

最近感じた出来事ですが、例えば家を借りる交渉をベトナム人家主とするとします。

通訳として、私は約3年ほど共同生活をしたベトナム人学生を連れて行きます。

物件を見て、条件などを聞いたりしていると、気付いたことがあります。

私がいろいろと質問したり、条件を出したりしていると、学生はいつの間にか、家主側に立っての発言を私にしてくるんですな。

「そんなことはオカシイです。ベトナムでは無理です。」などと、私が条件を出すと、家主に聞きもしないで言ってくる。

私はつい、ムカッとして「君に聞いているのでは無い!家主に聞いてくれ。君は通訳なんだから、自分の考えなど言わなくてもいい。」と言うのである。

交渉事なんだから、まずはこちらの条件を家主にぶつければいいのである。そのことが分かっていないというか、そういうときには、何故か、通訳の学生は同じベトナム人としての固定観念的な常識論を言うのである。

このことは、過去にも経験している。
どうも、根底には日本人である私に「外国人だから」という観念が学生にも働いているような気がするのである。

同じ屋根の下で同じ飯を食って来た日本人(外国人)の私にでもこうである。
一抹の寂しさを感じる。

通訳としての未熟さもあるのだろうが、「家主はこう言っていますが、どうしますか?」と言わずに「○○ですが、どうしますか?」と、家主が言う言葉をそのまま言ってくると、「私はあんたと交渉しているのではない」と言いたくなる。

その大学生も、大学で通訳の仕事の勉強もしたはずなのだが、そんな基本的な勉強は教えなかったのかな?それとも、学生が忘れたのか理解できなかったか?

ま、昔学生から聞いた話では、通訳の学習で通訳経験者の講義を受けたときに、日本人が言っていることが分からないときには笑ってごまかすというようないい加減なことを聴いたと言っていたのを思い出した。

ベトナムでビジネスをしている日本人の皆さんは通訳ではご苦労をされているのだろうと想像するこの頃です。


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おいおい!あんたはどっちの身方なんや?!/ベトナム学生の通訳としての言動に文句あり!

最近感じた出来事ですが、例えば家を借りる交渉をベトナム人家主とするとします。

通訳として、私は約3年ほど共同生活をしたベトナム人学生を連れて行きます。

物件を見て、条件などを聞いたりしていると、気付いたことがあります。

私がいろいろと質問したり、条件を出したりしていると、学生はいつの間にか、家主側に立っての発言を私にしてくるんですな。

「そんなことはオカシイです。ベトナムでは無理です。」などと、私が条件を出すと、家主に聞きもしないで言ってくる。

私はつい、ムカッとして「君に聞いているのでは無い!家主に聞いてくれ。君は通訳なんだから、自分の考えなど言わなくてもいい。」と言うのである。

交渉事なんだから、まずはこちらの条件を家主にぶつければいいのである。そのことが分かっていないというか、そういうときには、何故か、通訳の学生は同じベトナム人としての固定観念的な常識論を言うのである。

このことは、過去にも経験している。
どうも、根底には日本人である私に「外国人だから」という観念が学生にも働いているような気がするのである。

同じ屋根の下で同じ飯を食って来た日本人(外国人)の私にでもこうである。
一抹の寂しさを感じる。

通訳としての未熟さもあるのだろうが、「家主はこう言っていますが、どうしますか?」と言わずに「○○ですが、どうしますか?」と、家主が言う言葉をそのまま言ってくると、「私はあんたと交渉しているのではない」と言いたくなる。

その大学生も、大学で通訳の仕事の勉強もしたはずなのだが、そんな基本的な勉強は教えなかったのかな?それとも、学生が忘れたのか理解できなかったか?

ま、昔学生から聞いた話では、通訳の学習で通訳経験者の講義を受けたときに、日本人が言っていることが分からないときには笑ってごまかすというようないい加減なことを聴いたと言っていたのを思い出した。

ベトナムでビジネスをしている日本人の皆さんは通訳ではご苦労をされているのだろうと想像するこの頃です。


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『美味しんぼ』が反原発で政府の監視の対象に!作者は激怒

ネタ元は東京新聞らしいですが、下記ブログに政府が反原発の情報発信をチェックしていて漫画『美味しんぼ』がその対象になってるとの記事です。

http://www.tanteifile.com/watch/2011/11/23_01/index.html

嘘で固めた原発安全神話がバレルのが怖いのか、原発利権を守るのに必死なのか、政府が言論の自由を無視しての行動。憲法違反ではないのか?と思うのですが。

そういえば、福島原発事故は日本国憲法の生存権に抵触するのではないでしょうか。本来なら憲法違反で東電を監視して逮捕しないといけないのではなでしょうか。

残念ながら、今の日本政府ではそんな原則的なことなど馬耳東風という感じですな。情けない。


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2011年11月24日木曜日

ブータンへ行って見たくなった。

ブータンのワンチュク国王夫妻が来日して爽やかなブータン旋風を巻き起こして帰国した。いっぺんに私はブータンのファンになった。一度ブータンへ行って見たいと思ったのは私だけではないだろう。そして、下記の毎日新聞の社説にあるように、経済的には貧しいのに圧倒的な国民が幸せだと思っている現実。このベトナムに住んでいても、社説と同じように幸せとは何かを考えさせられる。日本のような人間を幸せにしない経済発展を、改めて考えてみよう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー転載記事


社説:ブータン国王 問いかけられた幸せ

 さわやかな風が吹き抜けたような6日間だった。国賓として来日したブータンのワンチュク国王(31)とジェツン・ペマ王妃(21)が20日に帰国した。東日本大震災の被災地を訪れて鎮魂の祈りをささげ、各地の人々と交流した。

 いつも微笑を絶やさない夫妻の姿は鮮やかな印象を残した。各メディアは大きく取り上げ、久々の心温まるニュースに沸いた。国民のブータンへの関心も一挙に深まった。

 ブータンはヒマラヤ山脈に接し、中国とインドにはさまれた小国だ。九州と同じぐらいの面積で人口は約70万人。前国王の下で、近代化と民主化に取り組み、立憲君主制を基本にした国家建設を進めている。

 特筆すべきは前国王が提唱した国民総幸福量(GNH)という概念だろう。国民総生産(GNP)に対置されるもので、経済成長を過度に重視せず、伝統や自然に配慮し、健康や教育、文化の多様性、生活の水準やバランスを追求する考え方だ。ブータンの8割の人たちが信仰している仏教的な価値観が背景にある。

 現国王は06年に即位した。今年10月に結婚式を挙げたばかりの夫妻のしぐさや言葉からも、そんな国の理念が感じられた。死者への敬意、伝統文化の尊重、子供たちへの真剣な接し方、いつも相手の目を見て話す姿勢、少し高い位置で合わされる両手。一つ一つに、夫妻の心がにじむようだった。

 夫妻が自らの思いを伝える力も確かなものに感じた。二人とも英国などへの留学体験があるためか、文化的背景が異なる相手に対して、どう接すれば気持ちが伝わるのかをよく知っているように見受けられた。

 国会では「われわれブータン人は共にある」と連帯を訴え、被災地の福島県相馬市の市立桜丘小学校では、経験を積み重ねて強くなっていくことの大切さを語りかけた。相手に寄り添いながら、思いをきちんと届かせる態度が共感を呼んだ。

 日本とブータンは今年、外交樹立25周年になる。しかし、それ以前から国際交流が進められてきた。農業指導に尽力し、ブータンの最高称号を授与された故西岡京治さんはその代表だろう。

 一方、ブータンは国際会議で日本を支持する貴重な親日国だ。大震災では3月12日に国王主催の追悼式をし、同18日には義援金100万米ドルが寄付された。

 外務省によると、ブータンの1人当たりの国民総所得は2000ドル(約15万4000円)足らず。しかし、05年の国勢調査では国民の97%が「幸せ」と回答した。経済成長を経た私たちに必要なものは何なのか。夫妻から、幸福とは何かと問いかけられた。

2011年11月22日火曜日

2区から1区へのトゥーティエムトンネルをバイクで走って来ました。

昨日にトゥーティエムトンネルが11月20日に正式開通するニュースを思い出して、9区から2区を通りいつもなら2区から橋を渡りビンタン区に出て1区ヘ向かうところをもしかして予定通りトンネルが通れるかも知れないと思い向かいました。

しかし、そのトンネルがどこにあるのか分かっていないのでとりあえず渡し船の入り口へ行くと、当然違うと言われて、説明の通りにバイクで走ります。この時は、先のパスポート紛失騒動の時でパソコン店へ探しに行く時でした。家主学生も親切に同行してくれていた。トンネルを初通行が20歳の女子学生と一緒とは嬉しい記念だななどとつぶやきながらバイクでトンネルに向かいます。

行って見ればそうかと分かったのですが、サイゴン川直ぐ側にトンネルの入口はある訳がなく、川底に向かって緩やかに勾配を保つのですから一定の距離が必要なんですね。ですからトンネルの入口は川からは少し離れていました。

朝9時前でしたが、トンネルの入口はバイクの走行帯は結構混んでいました。車の走行帯はガラガラです。
トンネルの入り口を少し入った所でサンダルが一つ転がっていて、黒っぽい汚れが真新しい通行帯の上に付いていました。
後で考えるにバイクの事故で血だったのではと思いました。開通したばかりで縁起が悪いですね。

バイクの走行帯は幅が3メートルぐらいで狭く感じました。これからはバイクの走行は増えると思われるのに、あの幅だと渋滞するだろうと思われます。
一方で車の走行帯はガラガラ。ま、将来は増えるでしょうが。

そのトゥーティエムトンネルは日本のODAが使われたんですね。中国のような手抜き工事が行われていないことを祈ります。
いやいや正直人間の国ベトナムではそんな事はありませんと反論があることを願っています。

と言うわけで、トゥーティエムトンネルが11月20日に正式開通しての初体験でした。

2011年11月21日月曜日

パスポートが無い!大変だ。

日曜日の朝、パスポートが無い事に気づいた。
ホーチミン市に出かける前で時間が無いので、部屋の中を探すのは途中で外出した。

頭の中は、パスポートの事で一杯。
何処に忘れたのか?落としたのか?盗まれたのか?などと頭の中は走馬灯のごとく回り出す。
一日中、気が気ではない。

一週間前に、家庭教師で教えている家に忘れたのではないか?と友人に確認の電話を入れて返事を待つ。
そのベトナム人の友人の、最近の行動を思い出して何処へ行ったのかなど思い出して、の冷静なアドバイスに従いメモをチエックする。

パスポートを紛失したらどうなる?
再発行はできるはずだが、当然費用は掛かる。それよりも、VISAは発行したばかりだし紛失のパスポートに証明してあるが、再発行したら再度とらないといけないのか?一年以上も出国していないのでVISAの費用は割高になっていたので、一度外国へ出た方が良いのか?
などと、不安がいっぱい。

夜に帰宅して再度部屋を探すが無い?!!

学生家主にも事情を話すが解決策は無い。
そうこうするうちに、頼んでいた友人が電話で、やはり無いと言ってきた。困った!、

再度、冷静にこの一週間の行動を思い出す。
ふと、パソコンのMacBOOKを金曜日に修理に出した時に店でパスポートの入った袋をカバンから取り出したのを思い出した。

実はその店で、客の中に日本語を話す見目麗しいベトナム人女性がいたので、つい嬉くなり会話をして電話番号を聞きだすときにメモ帳をその袋から出したのだ。

人間、昔から酒と女には気をつけろ、と言われている。
いやいや、それは私の弱点のことで、散々失敗してきて今では辞めたつもりでも、目の前に日本語を話す女性が現れるとつい調子に乗って、心は上の空と言うか、ベトナム人のことわざでは「雲の上を歩いている」状態だったのでしょう。

そのパソコン店で忘れたのだと気づいたのが夜の10時過ぎでした。学生家主にそのことを話すと、明日早朝にその店に一緒に行きましょうと言う。私一人でも大丈夫と思うが親切心で言ってくれるので従う。

そして、今日、早朝に二人でその店に行きました。その店はホーチミン市でApple専門店として3年前から開いている店で、Appleファンの私は客の常連で、修理担当者は旧知の仲です。
結論から言うと、ありました。

その、店の帰りに学生に聞きました。私の電話番号は店では分かっている。パスポートをみれば私のだと分かるはず。
そういう時に、日本なら電話をするのが常識かな?!
ベトナムでは?

学生曰く、ベトナムでは電話は無理です。前にカフェで忘れ物をした経験でも、電話しても確認できなくて直接に行って初めて出てきた。わざわざ親切に電話などはしない。

そうですね、出てきただけで感謝しなければ。

お騒がせな出来事でした。
やれやれ。

2011年11月20日日曜日

記者の目:浜岡永久停止の「牧之原ショック」=小玉沙織/転載

いい記事内容ですね。原発で電気を作り製造業に売り込んでも、その会社が脱出したら元も子もない。今までは嘘でごまかせたがこれからはそうはいかない。冷静に考えたら原発はとんでもない物だったのです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー転載記事


記者の目:浜岡永久停止の「牧之原ショック」=小玉沙織

 菅直人首相(当時)の要請を受けて中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)が全面停止して半年。10キロ圏に位置する同県牧之原市の議会が9月、浜岡原発の永久停止を求める決議を賛成多数で可決し、西原茂樹市長が「永久停止は譲れない」と表明した「牧之原ショック」は周辺自治体を今も揺さぶる。同市が原発容認から転換した背景には地元産業界の強い危機感がある。

 牧之原市は人口5万人ほどの小さな町だが、広大な牧之原台地は静岡茶の主産地として知られる。約400キロ離れた福島第1原発の事故は、この茶産地を直撃し、茶農家は、放射性物質検査に追われた。ある茶農家の男性が「もう茶を生産するのは難しい」と語った声が忘れられない。

 ◇スズキ会長が「移転を検討」
 牧之原市は工業のまちでもある。市内には、スズキ、小糸製作所など大企業の工場が建ち並ぶ。そうした企業のトップも、原発リスクを深刻に受け止めていた。3月下旬、スズキの鈴木修会長兼社長は西原市長に「万が一、原発事故があったときのリスクを考え、(牧之原市にある)相良(さがら)工場の一部機能を移転するかもしれない」と告げた。

 西原市長は急きょ、自ら電話を取って市内の大手企業9社に「原発リスクを考えて撤退を検討する考えはあるか」と尋ねた。5社が「検討している」と答えたという。

 並行して行った市民アンケートでは「停止しておいた方が良い」が53.6%、「安全が確認できれば稼働した方が良い」が19.8%だった。

 鈴木会長はさらに6月下旬、静岡県内の5工場について「地震に、津波に、原発に、液状化現象もあり得る」と生産拠点の分散化を図る考えを表明。そして7月には海岸から約200メートルの二輪技術センター(磐田市)の開発・設計部門を浜松市北区の高台に移転すると発表した。スズキは「相良工場の機能縮小や移転はまだ白紙」としているが、関係者は「浜岡再稼働となれば移転計画が現実味を帯びるのではないか」と語る。

 原子力防災対策重点地域(EPZ)内にあり、中部電と安全協定を締結している牧之原市には、いわゆる「原発交付金」が潤沢に入ると思われがちだが、固定資産税は入らず、原発関連収入は約174億円の歳入の1%に満たない。原発停止の不利益より、原発リスクを嫌って工場が撤退する方が、市財政にとってはるかに大きな痛手になる。地方自治体として選択すべき方向は明白だった。

 牧之原市の動きへの周辺のリアクションは「賛意」が多い。半径20キロ圏に位置し、牧之原市の東隣にある吉田町の田村典彦町長は「廃炉にすべきだ」と言い切る。「原発は一度壊れたら歯止めが利かない物だとわかった。もし事故があれば町民の生命や企業活動に影響を及ぼす可能性が高い」が理由だ。静岡市の田辺信宏市長も、市内で生産された茶から暫定規制値を超える放射性物質が検出されたこともあり、「安全はお金に換えられない。今まで国はお金で解決してきたが、私たちはもうお金では解決できないことを知っている」と語った。こうした首長たちの発言は、これまで漠然と信じてきた「安全神話」が、完全に打ち砕かれた衝撃の大きさを示す。

 これに対し、浜岡原発が立地する御前崎市議会は、ともに浜岡原発安全等対策協議会を構成する隣の牧之原市の「永久停止」決議に、「困惑している」との意見書を可決した。約167億円の歳入の4割を原発関連に頼り、浜岡原発の交付金減少によって一般会計予算の大幅な減額補正を強いられている同市にすれば、「苦しみを分かち合ってくれない友」との恨み節ももれるところだろう。

 静岡県企業立地推進課によると、東日本大震災以降、県の防災計画や県内事業所を移転する場合の補助制度について説明を求めた企業は、10月末までに16社。経費や従業員の問題もあるので即時に移転しようというところはないが、これらの多くは「施設の建て替え時期が来たら移転を検討したい」との意向という。

 ◇地域の活力維持 県の役割は重大
 国の要請で運転を停止した浜岡原発は、定期検査などで止まっている他の原発とは、位置づけが異なる。東京の南西180キロに位置し、万一の場合の首都圏への影響という問題もある。その意味でも、近接の牧之原市の「覚悟」は重い。同時に、原発に依存した立地自治体などの地域経済をどう立て直していくかという課題も避けて通れない。

 国策として原発を推進してきた国はもちろん、県民の生活や企業の生産活動を守るべき県の責任も重い。対立する自治体の利害を調整し、いかに地域全体の活力を維持するデザインを描くかが問われている。【毎日新聞静岡支局】

2011年11月18日金曜日

◇精神のがれき洗おう--佐野眞一さん(64)/転載記事

さの・しんいち 1947年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。97年に「旅する巨人」で大宅壮一ノンフィクション賞。「東電OL殺人事件」など著書多数。近著に東日本大震災の現場をルポした「津波と原発」。=梅村直承撮影
 <この国はどこへ行こうとしているのか>

 ◇精神のがれき洗おう--佐野眞一さん(64)
 「まるでポール・デルボーが描く幻想画のようでした。黙示録ですよ。この目の前に広がる光景はたぶん死ぬまで夢に出るんだろうと感じました」。佐野眞一さんが静かに振り返る。実際、今も悪夢にうなされる夜がある。

 ベルギー生まれのデルボー(1897~1994年)は、シュールレアリスム(超現実主義)の代表的画家。静寂の中に、幻想的な世界を表現する。大震災の発生から9日後の3月20日、岩手県の陸前高田市街で“それ”を見た。

 「津波が奪い去った無人の廃虚を、恐ろしいほど明るい満月が照らしていたんです。恐怖と怪奇、あるいは夢幻。濁流にのまれて絶命した人々も、末期に同じ光景を目にしたかもしれない。私は生きて見ている」。そう思ったら、体に震えがきたという。

 「被災者が『失った』言葉を、その沈黙を、どうやって伝えるか」。メディアからの2次情報でなく、自ら体感し取材した事実を丹念に積み上げるのがノンフィクション。事故や災害の現場には、常に「生の声にかさぶたができる前」に駆け付けた。昨年初めに受けた大手術後の体調を懸念し出発こそ遅れたが、今回も三陸沿岸を走り回った。

 実は、地震直後に<略奪一つ行われなかった日本人のつつましさも、誇りをもって未来に伝えよう>との文章を在京紙に寄せている。現地入りする前のこと。東京ではそんな「美談」が報じられ、海外でも、絶賛評が続いていた。

 「ところが、実は行われていたんです。複雑な気持ちになりました」。自警団が夜間パトロールをしていたという。「大災害は、人間の崇高さと同時に醜悪さもあぶり出すんです。その現実から目を背けてはいけない」

 一方で、佐野さんは「傷ついた人が前を向くのはたやすいことではない」と憂える。岩手県宮古市の定置網業の社長(57)は朝から酒浸りで「日本の漁業は全滅した」とむせび泣いていた。6隻持っていた船の5隻を流され、ろれつの回らない声で、「船さえあれば」と訴えたという。

 「ところが東京都知事が『天罰』と発言してみたり、『がんばろう』では済まないのに、テレビではエラソーな評論家がもっともらしい顔で空疎なコメントを繰り返す」。そのコメントで妙に納得してしまう。「日本人のすべてが彼らの身の上を思いやれるか、その想像力を問うているのが今回の震災なんです」。想像力が欠如しているとすれば--。「それこそ、精神のがれきですよね。国会を見てください」

 千葉県にある自宅の2階。本に埋もれた仕事場で、椅子に座った佐野さんがこちらを見つめている。最も嫌うのが「日本は一つ」キャンペーンだという。

 「冗談じゃない。日本って一つじゃなかったんですよ。福島県の原発は東京のため、中央のため。(沖縄の米軍)普天間飛行場と同じ植民地が福島にあった現実が、あらわになったんです」。原発から送られてくる電力で築かれた繁栄。安全でクリーンだと言いくるめられてきた私たち。そして、取り返しのつかない事故が起きた。しかしそれで国と電力会社に八つ当たりするのは短絡的だという。

 「原発労働には歌がないんです」。同じエネルギーでも炭鉱労働には歌があったし、娯楽映画もできた。漁師も、板子一枚、下は地獄といわれる危険な仕事だが、「でも、誇りもあったんです。俺が女房、子どもを支えていると。単なる金稼ぎではないんです」

 それまで体をいたわるように静かだった語り口が、急に熱を帯びてきた。「しかし、原発で働く人たちは、作業をすればするほど放射線を浴びる。そして最後に捨てられる。体を張るというより、ある意味、体を売っている。原発に支えられた繁栄の前に原発労働者を踏み台にしての繁栄だったんですよ。私たちは、その事実にあまりに鈍感過ぎた。原発が日本にできて40年以上もたつのに気づいてこなかった。想像力の欠如。罪深いことですよ」

 今こうしている間も、原発では約3000人が被ばくの恐怖と闘いながら復旧作業に努めている。

 佐野さんが埼玉県加須市の避難所で聞いた被災者の話では、原発付近に住む人々は、江戸時代の「天保の飢饉(ききん)」の際に失われた労働力を補うために相馬藩が全国から集めた農業移住者の子孫だったという。

 「なのに今、古里を追われ散り散りになっている……。私は阪神大震災の翌日、神戸市に入ったんです。火のくすぶる焼け跡で、焦土をふるいにかける夫婦がいましてね。近寄ってのぞいたら、中に白っぽいものが見えたんです。我が子の骨を探していたんですよ。三陸や福島では、それすらできない」

 今取り組んでいる作品は、ソフトバンク社長、孫正義さんの人生記だ。以前から取材を続けていたという。「震災の後に何をしていたか尋ねたら、彼は、ずっとテレビを見ていたと言うんです。三陸の海岸で赤い服を着た女の子が、海に向かってお母さんと叫んでいる姿が映って、思わず泣いてしまったと。その時どう思ったかと重ねて聞くと『自分は非力だ』って3回も繰り返したんですよ。本当なら、そういう言葉って政治家の口から出てくるものだと思うんですけどね」

 孫さんは福島県の避難所を訪ねて、子ども1000人に佐賀県への一時避難を勧め、すべての移動費は自身のポケットマネーから払うと申し出たそうだ。「表現は悪いが彼は一介の携帯電話屋ですよ。しかも言葉だけでなく、行動した。逆に言えば、日本のリーダー不在が露呈したんです。菅直人前首相も失言で辞任した閣僚も、民主党も自民党も公明党も、空疎な時間の浪費を続けている」。国会の関心は、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に移っているようだ。

 「私たちが、言葉をいかにつむいで行動していくか。政治家や他人の言葉に左右をされず、想像力を働かせる。考える訓練が必要です。それがこの震災を乗り越える一つの道だと思うんです。戦後の日本は若く勢いがあって復興を果たしたけれど、今は高齢化が進んでいる。一人一人が精神のがれきを洗い流さないと、今回ばかりはちょっと難しいかもしれない」

 精神のがれきを洗い流す……ひょっとしたら、それは被災地のがれきを取りのぞくことよりも、難しいのかもしれない。

 被災地に厳しい寒さがやってくる。【根本太一】毎日新聞

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 ◇「特集ワイド」へご意見、ご感想を
t.yukan@mainichi.co.jp

ファクス03・3212・0279

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 ■人物略歴

 ◇さの・しんいち
 1947年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。97年に「旅する巨人」で大宅壮一ノンフィクション賞。「東電OL殺人事件」など著書多数。近著に東日本大震災の現場をルポした「津波と原発」。

なんか怖いなベトナム人の躾 !

今の宿に引っ越して感じること。
右隣の家に小さい子供がいる。その家から連日、母親のドスのきいた声が聞こえて来る。
その声を聞くたびに、私の心臓はドキッとする。

何オクターブか甲高い声で子どもを叱りつけているようだ。
前の宿の時も近所でよく聞いたような声だ。

私の勝手な想像で言うと、ベトナムの家庭では親には絶対服従の躾を体罰も含めて行っている。
体罰も半端じゃない。最初平手で叩いて、子供が泣き出すと次はそれが泣き止むまで叩き続けるのを見たことがある。

今の宿ではそこまで酷くはないが、子供を威圧して叱るような声が聞こえてくる。
最近、宿では一番暇な私はよくその現場に遭遇する。

そのことを、宿の家主学生に言うと「普通です」とさらりと言ってのける。私も母親に厳しく躾けられました。私も結婚して子供ができたらそうするでしょう。と宣うのである。

ベトナム人は親や先輩には絶対服従だと、日本人からため息混じりに聞いたことがあるが、それは子供の頃から徹底的に躾けられているようだ。それが、ここベトナムで生きる知恵なのだろうか?

2011年11月17日木曜日

脱原発ポスター展!その2


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この頃、憂鬱だな!

最近、憂鬱な気分だ。原因については大体理解しているのだが。
一つは、仕事が無くなったこと。大学を辞めて次のある大学で仕事する予定でいたのに、次の大学で結論から言うと仕事できなくなった。

それで、暇なのでネットニュースなどを見ているとますます気分が落ち込んでいく。

TPPをめぐるドジョウ首相の姿勢は国民無視、議会無視、あるのは米国様々な売国的な態度。
「すべてを対象に…」としゃべり米国に記録を公表されて言ってないと嘘の方便で日本の国民や議会には済まそうとする姑息な態度。許せませんな。

国内では一言も言わずに、外国で消費税のアップを公約『?』するなど「貴方はどこの首相?」と言いたい。

この20年間を振り返って見て欲しい、米国流経済に追随してきた日本は良くなりましたか?一部のおお金持ち、大企業だけが繁栄して多くの国民や労働者は貧乏になるだけです。
格差は広がる一方ですね。

このままTPPなどに加入したら、美味しいところを米国にもって行かれるだけで日本国は衰退するのは目に見えている。
国の食料を作る農業を政策的に守れなくて国が守れるか。

米国の遺伝子組み換えの危険な物がどんどん入ってきたら取り返しのつかないことになる。

日本の政治家や官僚は、国家全体をどう守るかを考えているのか?

などなど、憂鬱な気分になるばかりですな。


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2011年11月7日月曜日

隠れ家的、カフェ、何故かプールがある。

9区に引っ越してから宿の近くで見つけたカフェである。当初はこの辺で唯一Wi-Fiができるので助かったのだが、このカフェこの辺にしては豪華な雰囲気である。
小さいがプールがあるのである。最初は池か?プール?と思ったが、あるとき子供たちが泳いでいた。


何のために作ったのか?金持ちのベトナム人が道楽で作ったのでは?と思っている。写真では分かりにくいが、カフェとして使用している場所はそんなに広くはない。

豪華な家の広くない庭の場所を、カフェとして利用している感じである。
でも私はこのカフェが気に入っている。暇なときに朝来てコーヒーを飲むのが習慣になった。

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2011年11月3日木曜日

TPPが日本の政界再再編につながる?/転載記事

[田中宇] ブログ村キーワード
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★田中宇:TPPが日本の政界再再編につながる?
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日本政府は、11月12日にハワイで開かれるAPECサミットまでに、米
国主導のTPP(環太平洋経済協定)に参加するかどうかを決めねばならない。
ここ数日、TPPをめぐる議論が政界やマスコミで激しくなっている。

私が見るところ、日本でTPPの参加に賛成している人々の本音は「米国は
日本にとって唯一絶対に大事な国であるのだから、米国が日本のTPP参加を
強く望んでいる以上、参加しない選択肢はない」というものだ。賛成派の多く
は、対米従属論者である。日本が入った後のTPPの加盟諸国をGDPで見る
と、米国が全体の7割、日本が2割を占めている。他の7カ国の加盟国・加盟
交渉国は合計で1割にしかならない。TPPは事実上、日米FTAである。

日本がTPPに入る経済的な利得は少ない。農業産品については、米国や豪
州から日本への輸出が増え、日本の農業が打撃を受ける。日本経済全体に占め
る農業の割合はわずかだが、地方の社会は、農業で支えられている部分が大き
い。農業が成り立たなくなると、地方の社会がますます過疎になって荒廃する。
食料安保の問題を外して考えたとしても、社会的、政治的、国家安全保障的
に良くない事態が加速する。

金融については、ゆうちょ銀行つぶしが加速するだろう。全国津々浦々、コ
ンビニがない集落にも、郵便局があり、金融サービスを提供している。この点
も地方の荒廃を加速する。工業製品については、すでに日米間の関税がかなり
低く、日本企業の北米での現地生産の割合も高いので、いまさら自由貿易体制
を強化しても大してプラスにならない。TPP参加によって日本経済は10年
間で2・7兆円の利得があるという。年間2700億円だ。約500兆円ある
日本の経済全体(GDP)の0・05%の効果しかない。

米国の債券金融システムが隆々として、米国民が気軽に借金をして旺盛な消
費をしてしいた以前なら、日本企業が製品を米国に輸出しやすくなることは、
日本側の大きな利得となったが、リーマンショック後、米国民は借金できなく
なり、米国は世界から大量に輸入できる体質でなくなった。オバマがTPPに
力を入れるのは、米国製品を日本市場で売りやすくして、米国の輸出産業を復
活させ、再選に向けた自らの政治的得点にしたいからだ。半面オバマは、日本
などアジア諸国に対し、対米輸出で経済発展しようと考えるのはもうやめろ、
と警告している。衰退しつつある米国は、日本を含む世界にとって、旺盛に消
費してくれる経済覇権国でなく、逆に、政治と軍事の力で世界から利益をむし
りとる存在になっている。

http://tanakanews.com/091126economy.php
経済覇権国をやめるアメリカ

日本がTPPに入ると、利得より不利益の方が大きい。それなのに、政府や
外務省、マスコミなどがさかんにTPPに入った方が良いと言い続けるのは、
米国が日本に入れと強く言っているからだ。TPPは、実は経済の話でなく政
治の話、対米従属という日本の国是をめぐる話である。対米従属の話であるの
で、TPPの報道には、沖縄基地問題などと同様、マスコミ報道にプロパガン
ダ的な歪曲がかかっている。

たとえば、TPP反対論者である京都大学の中野剛志準教授が出たフジテレ
ビの番組では、テレビ局側が「TPPの日本経済へのメリットは2・7兆円」
と「10年間で」という条件をすっ飛ばした表記や「日本から米国へのテレビ
の輸出にたとえば100%の関税がかけられるとすると・・・」と、実際には
10%である関税率を「たとえば」という言葉をつけて「100%」と誇張し
てしまう報道を行った。中野氏がこれらの間違いを語気荒く指摘し、テレビ局
のプロパガンダ体質がその場で暴かれる番組の展開になっている(番組内で暴
露されてしまう点は、国粋主義の側からの、別の演出がある感じもするが)。

http://www.youtube.com/watch?v=0tZ3obEJmB0
TPP問題で中野剛志氏がフジテレビを論破!

▼腐敗した米国型の体制を強要される

TPPの要点は、ほかにもある。TPPは加盟国に、関税だけでなく、政府
の監督政策、労働、環境、公共事業政策、安全基準など、規制や制度といった
「非関税障壁」の撤廃を義務づけている。参加国の中で、米国の政治力と経済
規模が圧倒的に大きいので、事実上、米国が、日本などの他の参加諸国に対し、
米国型の規制や制度を押し付けるかたちとなる。

http://www.bangkokpost.com/opinion/opinion/262024/wooing-japan-with-tpp-deal-as-economic-saviour
Wooing Japan with TPP deal as 'economic saviour'

米国の規制や制度が、日本よりすぐれているか、日本と同程度ならまだ良い
のだが、この10年あまり米国の政府と議会は、金融界や防衛産業、製薬業界、
医師会、農業団体など、各種の産業のロビイストに席巻され、各産業界が思い
思いに米政府を牛耳り、自分たちに都合の良い政策を政府にやらせる傾向が
年々強まっている。911以後、防衛産業(軍産複合体)が有事体制を作り、
民主主義の機能低下が起きたことに他の業界が便乗した結果、米国の行政はも
のすごく腐敗したものになっている。

http://dailybail.com/home/barry-ritholtz-the-left-right-paradigm-is-over-its-you-vs-th.html
The Left Right Paradigm Is Over! It's You Vs. The Corporations

その結果、金融界をはじめとする大金持ちに対する課税の比率が少なくなっ
て貧富格差が急拡大している。リーマンショックで金融界が潰れそうになると、
巨額の公金が注入され、金融界による連銀の私物化に拍車がかかってドルが
過剰発行された。製薬業界や医師会が、メディケアなど管制健康保険の診療報
酬や処方箋薬適用をお手盛りで拡大した結果、メディケアなどは支出過剰にな
り、米政府の財政赤字が急増している。これらの全体に対する米国民の怒りが
「ウォール街占拠運動」などにつながっている。

http://tanakanews.com/080206USbudget.htm
アメリカ財政破綻への道

公的な事業であるべき、道路や電力網など公的インフラの整備が、市場原理
重視策によってないがしろにされている。ここ数年の米国では、大都市で大規
模な停電が起きている。電力自由化のなれの果ては、01年に起きたエンロン
破綻事件だ。道路や橋の整備が不十分なので、民間企業が橋や道路を建設して
高めの通行料をとるケースも増えている。

http://www.cnn.com/2010/TECH/innovation/08/09/smart.grid/index.html
U.S. electricity blackouts skyrocketing

http://www.washingtonpost.com/business/with-us-infrastructure-aging-public-funds-scant-more-projects-going-private/2011/10/17/gIQAGTuv4L_story.html
With U.S. infrastructure aging, public funds scant, more projects going private

米議会の共和党は、米国の産業界が守るべき環境基準を緩和し、環境汚染を
今よりも容認することで、企業が環境保全に払ってきたコストを減らし、その
分、雇用を増やせるはずだから、汚染容認が雇用対策になるのだと主張してい
る。TPPに入ると、日本政府が企業に環境保護や消費者保護、厳しい安全基
準の遵守などをやらせるのは非関税障壁だという話になっていきかねない。

http://www.nytimes.com/2011/10/21/opinion/party-of-pollution.html
Party of Pollution   By PAUL KRUGMAN

米国型の経済政策は、自由市場主義を表の看板として掲げているが、それは
実は、企業が米政府を牛耳った腐敗構造の産物だ。そうした構図が露呈し、米
国型の経済政策がうまくいかないことが明らかになった今ごろになって、日本
はTPP加盟によって、米国型の経済政策を強制的に導入させられる方に進ん
でいる。

日本が唯々諾々とTPPに入って米国にむしり取られていくと、それは終戦
後、日本が米国から技術や資本をもらって成長してきた分を、すべて米国に差
し戻して、再び貧しい「第二の敗戦」の状態へと向かっていくことになる。米
国は、日本の「戦後」をちゃらにするリセットをかけようとしている感じだ。

日本の財界はTPPへの参加を支持している。米国からの圧力で、日本市場
での規制が緩和されていくと、日本企業にとってもプラスだとの思惑からだろ
う。だが実際には、米国企業がロビイ活動によって米国政府を牛耳ってやらせ
ている米政府の産業政策が、TPPを通じて強制的に日本に導入されると、得
をするのは米企業であり、損をするのは日本企業だ。

日本の官僚機構はこれまで、官僚の権限を維持するために、各業界に対して
厳しい規制を敷き、日本企業はその規制を満たす努力をすることで、環境や安
全の面で技術を磨いてきた。規制を満たせない外国企業は入ってこれなかった。
今後、日本の規制が崩されて米国型に変質していくと、この点での日本市場に
おける日本企業の優位性が失われてしまう。

同時にTPPは、農水省や厚生労働省など、日本の官僚機構の中でも現業官
庁の既得権益を破壊する。半面、対米従属の国是を推し進める主役である外務
省は、当初からTPPを強く支持している。外務省は、対米従属の国是を守る
ために、仲間であるはずの現業官庁の権限を削って米国に譲渡する戦略をとっ
ている。(日本の外交官たちは、現業官庁の官僚を馬鹿にしており、仲間と思
っていないが)

▼「対米従属vs国粋主義」の対立軸に転換する?

農業団体から左翼系市民運動まで、TPPへの反対を強めている。だが、野
田首相はすでに米国側に対し、TPPに参加しますと表明してしまっている。
日本政府は、反対論を押し切って、無理やりにTPP参加を実行しようとする
だろう。しかし、それは野田政権にとって、政治的に危険なことだ。自民党も
民主党も、内部で賛成派と反対派にわかれ、反対派の方が多い。これまで対米
従属が日本のために良いのだと思っていた人々が、米国の露骨な利権あさりの
やり方を見て、米国との関係を損ねてもTPPに入らない方が良いのでないか
と思い始めている。

これまで対米従属で一枚岩だったはずの日本の中心部分が、対米従属に残る
勢力と、米国を見限ってもっと国粋主義(鎖国)の方向に移り出す勢力に分裂
し始めている。これまで少数派だった反米主義の左派(社民党や共産党)と、
国粋主義の右派(自民党)が「日本の農業や、市民生活の安全を守れ」という
点で一致して、TPP反対集会で並んで座っている。

日本の政界は、これまでの「左派vs右派」「民主党vs自民党」という構図が
崩れて「対米従属主義vs国粋主義(鎖国主義)」という対立軸に再編されてい
くかもしれない。米軍基地の存続に反対する沖縄の人々と、TPPに反対する
本土(ヤマト)の国粋主義者が連携しうる。対米従属プロパガンダ機関である
マスコミは、TPPの本質を隠す報道に力を入れ、国民の怒りをそらす努力を
しているが、それを超越してTPP問題で怒る日本人が急増すると、野田政権
は意外と短命で終わる。日本の政治が、再び面白い時期に入っていくかもしれ
ない。

前回、日本の政治が大転換したのは、09年秋に自民党が下野して民主党政
権ができ、鳩山元首相が対米従属をやめる方向性を示したり、小沢一郎が大量
の国会議員を引き連れて中国を訪問したりした時だ。あの時は、日本の国是を、
対米従属からアジア重視に転換させようとする政治ベクトルが動き出し、すぐ
に官僚やマスコミといった対米従属派が全力で反撃して乱闘状態になった。
当時は「対米従属vs中国重視」だった。今回は「対米従属vs鎖国(国粋主義)」
である。これは、幕末の「尊皇攘夷」以来の事態になるかもしなれない。
(「鬼畜米英」は米英に引っかかって始めた戦争でやむなく使った言葉なので、
もっと底の浅い話だ)

フジテレビなどは、日本が米国から「日本は韓国ともっと仲良くして、日米
同盟を米日韓の3国同盟にせねばならない」と命じられた結果なのか、韓国の
芸能人をテレビに大量に出す韓流重視策をやっていた。しかし、それは「韓国
人なんか嫌いだ」という排外的な国粋主義の反発にあい、フジテレビ前で韓流
反対運動のデモが起きたりした。日本人の特性として、鎖国的な国粋主義はか
なり強い。

【続く】



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